仕立て屋の提案
洋服において、男性の選択肢は狭いと言われます。
しかしだからこそ奥深いと考え、私達は着手であるお客様のパーソナリティを最大限に引き出す一着を仕立てる事に集中します。
かつて人々を魅了する数々のアートを生んだミラノ郊外の小さな町『ORENO』の様に、お客様にとっての唯一無二の存在になれる事を祈って。
この記事は「仕立て屋の提案」カテゴリーの記事
洋服において、男性の選択肢は狭いと言われます。
しかしだからこそ奥深いと考え、私達は着手であるお客様のパーソナリティを最大限に引き出す一着を仕立てる事に集中します。
かつて人々を魅了する数々のアートを生んだミラノ郊外の小さな町『ORENO』の様に、お客様にとっての唯一無二の存在になれる事を祈って。
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2020/07/08
じめじめした季節になると汗が身体に張り付いてスッキリしない、、、
この時期になるとそんな過ごしづらさを日々感じている方もやっぱり多いのではないでしょうか?
湿気の多い時に部屋もエアコンで除湿をすると気持ちがいい様に、私達の身体もうまく湿気を逃してあげないと快適な暮らしが出来ません。
私も例年どおり、リネンシャツにリネンソックス、リネンジャケットとリネンのスラックスと、プライベートから仕事までリネンにお世話になりっぱなしです。
先日はついに、スペンスブライソンの生地を自宅のソファカバーにまで使い始めました。笑
《ひんやりと少し冷たく、サラッとした質感が最高!140cm幅の生地がソファにぴったりフィットしました。笑》
何にでも言える事かもしれませんが、結局のところ快適さを追求すると天然素材には敵わないなぁ、と思う日々です。
履くと病みつきになるHALISONのリネンソックスもリネン♪
まず麻という言葉を聞いて、「ゴワゴワ」「チクチク」「シワになる」と想像した方はここを是非飛ばさずに読んでください(^^)
実はお店でも初めてリネンについてお話しをさせて頂くお客様とは毎回この様なやり取りをしているんですが、実は日本語で言うところの『麻』という言葉は、私達が扱っているリネン(亜麻)以外にもラミー(苧麻)やジュート(黄麻)、ヘンプ(大麻)などの繊維も含まれていて20種類以上ある麻科の繊維の総称を意味する言葉だという事を皆様は知っていましたでしょうか?
ですので、皆様『麻』という言葉を聞きますと麻袋などに代表される麻製品を想像してしまい、あのゴワゴワ・チクチクしたあの感触を思い出す方がなんとも多いという事に。『麻』と全てを一緒くたにされるのはよろしくないですね。
一方、LINEN(リネン)は1万年以上も前から人々の生活に根付いて利用されてきた人類最古の繊維とも言われており、古くから人々の肌に最も近い肌着としても利用されて来た歴史がありゴワゴワ・チクチク感とは無縁となっております。使い初めは若干硬さがあっても使い込む程に柔らかくなる素材なのです。
よくホテルではベッドシーツやタオル等が置いてある部屋の事を『リネン室』と言いますが、タオル等の生活必需品の多くが元々リネンで作られた事からリネン製品のある部屋という意味で『リネン室』と言われ、人々の生活にいかにリネン製品が深く根付いていたかが分かることとなっています。
綿のおよそ4倍とされる吸水性を持っており、特に高温多湿となる日本の夏にはこれ以上ない素材。汗ばむ肌の湿気をしっかりと取って、すぐ外にその湿気を放出してくれるので、いつまでもサラッとしているのが特徴です。
シーツやタオル類が「ホームリネン」と言われ、特にヨーロッパでは昔から肌に触れる多くの製品にリネンが使われてきました。使い込む程にやわらかくなり経年変化も楽しめる天然繊維です。
麻製品全般にも言える事ですが、リネンは天然繊維の中で最も丈夫と言われる素材で、薄くてもとても丈夫なのが特徴です。また、水に濡れる事でその強度が更に増す為、気軽に何度も洗える事も生活必需品としてリネンが重宝される理由です。それゆえにヨーロッパでは嫁入り道具として多くのリネンを持っていくという風習があります。
さらに、リネンには防虫性や防カビ性があり、ダニや菌などが付きにくくさらに繁殖しにくい性質を持っています。その為、汗や皮脂をエサにする匂いの出る菌の繁殖も抑えられます。
リネンは現在のイメージとなっている夏限定の素材として使われてきたわけではなく、繊維の持っている空洞に温かい空気を溜める事も出来、通気性と保温性がバランス良く両立されている素材です。
文字通り100%リネンで織られた生地は、リネンの風合いをダイレクトに感じる事が出来ます。強度も強く経年変化も楽しむ事が出来る為、一生モノのアイテムに仕立て上がります。
ちなみに当店では「アイリッシュリネン」と呼ばれるリネン最高級の生地も数多く取り扱っています。
経糸をウール横糸をリネンで織った生地。経糸をウールとした事でよりリネンのシワ感が軽減される為、春夏のビジネスシーンでアイテムにオススメ。
一般的なウールのスーツとは一線を画す、ドライなタッチ感がジメジメとした季節にも快適で、適度なカチッと感を出すことが出来ます。
ウール、シルク、リネンの3種の繊維で織られた三者混生地。
基本的にはパンツには向かない為、ジャケットやベストを仕立てるのがオススメ。合わせるパンツの素材を選ばない為、春夏のカジュアルジャケットに最適な素材。おしゃれな色柄も多いのでシーズン毎に新しいアイテムを買い足される方が多い生地でもあります。
一般的なジーンズやチノパン、シャツ等に使われる《綿(めん)》よりも4倍の吸水力をリネンが持っていたとは驚きでしたね♪
パンツなんかをリネンで仕立ててまうと病みつきになってしまうのは必然なんですね。
一度履いたらやめられない。
ジャケットも袖裏を入れないリネンジャケットなんてのも最高に気持ちいいので、是非トライしてみて欲しいです(^^)
とまぁ、リネンについてのブログをアップしましたが、店頭では少しずつ秋冬の生地も入荷が始まっております。笑
皆様のご来店をお待ちしております♪
この記事を書いたのは「倉持悠也」
筆者「倉持悠也」について
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大学卒業後勤めた会社で上場、倒産、新会社の立ち上げという激流に流されたTwenties。
自ら城を築くべく、「俺のTailor」を立ち上げる。
しかし、経営者の道のりこそ激流だと気付いたRecentry。
趣味はサーフィン、出来れば南の島で時の流れに身を任せたい。