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お手入れが面倒な人のための革靴

革靴のケアはめんどくさい?

革靴はお手入れをしていないと乾燥したり、脱色したり、形が崩れてきたりとデリケートなもののような気がします。これは日々のケアによって補われ、それにより味わいを深めていくところが革靴の楽しみなところでもありますね。

普段からケアを怠らず、ツヤのある美しい革靴を履いている人の方が良い印象を生むのではないでしょうか。

しかし、ちょっとした外出時のたびに入念なケアをするのはめんどくさいように感じます。急に降ってきた雨のおかげで、革靴を履いてきたことに後悔までしてしまうかも、、、

そんな時は革靴の素材を考えてみましょう。

気軽に履くことのできる高級素材 『スエード』

一目で上質さを語る質感が魅力的な、スエードなどの起毛素材です。

高級ブランド靴でも使われるこの素材。実はとっても気軽に使っていただけます。

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このような表面に短い毛が生えているような革の素材を見たことがありますよね。これを起毛素材といいます。

起毛素材といっても種類があり、スエード、ヌバック、ベロアなどがあります。

革の起毛をさせる際の加工に違いがあるのですが、スエードは革の裏面を起毛したもの、ヌバックは表面の革を起毛したもの、ベロアとは、主に子牛革など小動物の裏面を起毛したものです。

当店のオーダーメイドシューズでも人気の素材です。

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(先日、H様にオーダーしていただいたスエードを使用したシングルモンクのシューズ。ありがとうございました!)

一見、ケアが難しそうに見えたり、シミがつきやすそうなイメージがありますよね。実はその反対です。ケアはとても簡単で、シミの原因である水分にもとても強いです。

ケアの仕方はたったの2ステップ

ケアのとても簡単な起毛素材。これはヤスリなどにより起毛したものです。

つまり元々傷だらけの状態になっています。この傷にはホコリやヨゴレがとてもたまりやすいのです。

ケアのステップ1 ブラッシング

真鍮という金属を使用した専用のブラシでつま先から後ろに向かってブラッシングしてあげます。

ホコリをかき出してあげる役割と、毛並みを整える役割をします。先ほども言いましたが、起毛の素材はヤスリによるもの。真鍮のブラシで大丈夫なの?という心配は無用です。優しく丁寧にブラッシングしてあげてください!

ステップ2 栄養、色の補給

当店で使っているのは「スエードカラースプレー」という商品で、栄養の補給と色落ちを防止してくれます。これを靴全体に吹きかけます。

起毛素材の革靴、普段のお手入れはなんとこれだけで十分です。梅雨の時期などには、この後に防水スプレーをかけることにより、防水力が倍増します。

とってもケアが簡単な起毛素材。一つだけ、絶対にしておきたいことがあります。これは大切です。

新品の状態は実はデリケート ビフォアケアが大事

「ビフォケア」とは新品で下ろしたての時にするケアのこと。起毛素材は特に、新品の場合、乾燥していることが多いです。一番最初に上記の順番でしっかりとケアしてあげることにより汚れが付きづらく、退色予防ができます。

履いてる途中についた汚れやシミなどは、専用の汚れ落としの消しゴムがあります。黒ずみなどがついた時は、その消しゴムを使って汚れを落とせます。

染み込んだような汚れを落とす専用のスプレーもあります。当店は「スエードクリーナー」を使っています。吹きかけた後、蒸発する時に汚れを取ってくれるというものです。

オリジナルの革靴。素材が決まったら色と形!

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きになるお値段は38000円から。既製品のものでもこのくらいしてしまいそうですよね・・・専門のスタッフによる入念な採寸があります。オーダーメイドです。

多くの色や形から選んでいただけます!定番の黒やブラウンもいいですが、爽やかで、注目度、ファッション性の高いホワイトカラーなどもおすすめです。

汚れやすそうと感じていたスエード。簡単なケアをすることで、オールシーズンいつでも、長く履くことができます。

味わいを深められるグットイヤーウェルト

以前のブログでもご紹介しましたが、グットイヤーウェルト製法という、イタリアの高級靴などでも使われる製法で仕立てます。

革靴の楽しみである「味わいを深める」ためにも、丈夫で長く履ける製法です。

簡単なケアで革靴の楽しみを知っていただけるということで、革靴やレザー製品をあまり使ったことない方でも、すでに革靴をお持ちの方のコレクションの一つにも、満足していただけるようなオーダーメイドシューズだと思います。

もちろん購入後のケアでご質問があればご対応させていただきます。ケア用品は当店でもご用意できますので必要なものがありましたらご連絡ください。

スーツの生地も、起毛しているような秋冬用のものもだんだんと入荷してきています。まずは足元から、温かみのあるものをご用意してみてはいかがでしょうか!