仕立て屋の提案
洋服において、男性の選択肢は狭いと言われます。
しかしだからこそ奥深いと考え、私達は着手であるお客様のパーソナリティを最大限に引き出す一着を仕立てる事に集中します。
かつて人々を魅了する数々のアートを生んだミラノ郊外の小さな町『ORENO』の様に、お客様にとっての唯一無二の存在になれる事を祈って。
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洋服において、男性の選択肢は狭いと言われます。
しかしだからこそ奥深いと考え、私達は着手であるお客様のパーソナリティを最大限に引き出す一着を仕立てる事に集中します。
かつて人々を魅了する数々のアートを生んだミラノ郊外の小さな町『ORENO』の様に、お客様にとっての唯一無二の存在になれる事を祈って。
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同じ職場の人が、「以前香取慎吾さんがこんなことを言っていたよ」と上の画像のようなツイッターでの発言を教えていただきました。
「出勤の人は色がない」
香取さんは、否定的な意味合いで言ったわけではないと思います。しかし、多くの方の反感があったそうで、、、
確かに香取さんのいう通り、オーダースーツの生地見本を見ていると、スーツのベースの色というものは大体決まっています。
ほとんどの生地がこの色味です。ストライプやチェックもネイビー、グレーの生地をベースに、入っていることが多いです。多くの方の装いが同じように見えるのも仕方のないことかもしれませんね、、、
男性のビジネススーツというものはそれだけ変化をつけることが難しく、シルエットに関しても何百年も前から普遍的なもの。
だからこそ、男性のスーツのステータスというものは細かいところに現れます。
まずこだわるであろう場所が、裏地。
表地との色の違いを大きくすることにより、目立たせることもできますし、表地に合わせた色を入れなじませることもできます。
色だけでなく、柄の入った裏地を使用する方やブランドオリジナルの裏地を選ぶ方も。納品時、私が楽しみにしているところでもある裏地。
ビジネスユースのため表地の色で遊べないときに、さりげないこだわりを反映できますね。
ボタンにもこだわりを詰めることができます。
スーツが生まれた時代に、ポリエステルのボタンなどは存在しませんでした。その名残から、今でも高級スーツには天然素材、特に水牛・貝・ナット(種子)を削ったボタンを使用することが多いです。
こちらにもブランドネームのついたボタンが存在し、さらにオリジナルを演出できます。
一見無地に見えるような生地も、実は織り柄がついています。
よく見ないと、オーダーしたご自身しかわからなかったりします。ビジネスシーンでの派手さは必要ない、しかし、せっかくのオーダーなら個性的な生地が良いという方は、織り柄を見て見てはいかがでしょうか。
無地のものも素敵だと思いますが、織り柄が入ったものも挑戦して見てください。
スーツのこだわり。裏地、ボタン、織り柄とご自身でしかわからないようなこだわりばかりご紹介しました。
お仕事中、相手に与える印象というところでは、オーダースーツならではのフィット感による、誠実さや安心感、爽やかさなどがあれば十分良いのではないのでしょうか。
初めてスーツをオーダーされる方でボタンや裏地を選んでいただくときに「裏地やボタンについて考えたことなかった」とおっしゃるお客様は多いです。
しかし納品時、「こんなボタン・裏地を入れたよね!!」と確認される方や、「生地とボタンの相性いいね」と喜んでくださるお客様が多いです。きっと袖を通すたび目に入り、ご満足していただけるのではないでしょうか。
最後に話を戻して。色というと、童顔で若く見られがちな私は、「色気」はもうちょっと欲しいところです。
この記事を書いたのは「木村駿平」
筆者「木村駿平」について
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某ファッション学校にて、レディースオートクチュールのパターン作成、縫製を専攻。
卒業後、「俺のTailor」に入社。
奥深い紳士服の世界に刺激を受けながら、日々勉強中。
趣味はワークアウト。自分のオーダースーツが着れなくなるほどの体型変化に気がかりながらも
週に3回トレーニングに費やす。サプリメント中毒者。