スーツ
ビジネスウェアを必要とする多くのビジネスマンや経営者、起業家、ビジネスに成果を求める人。
あなたのキャラクター、体型を最大限に活かした飽きのこない実用的な服「リアルクローズ」を、俺のTailorは提案いたします。
この記事は「スーツ」カテゴリーの記事
ビジネスウェアを必要とする多くのビジネスマンや経営者、起業家、ビジネスに成果を求める人。
あなたのキャラクター、体型を最大限に活かした飽きのこない実用的な服「リアルクローズ」を、俺のTailorは提案いたします。
この記事は「スーツ」カテゴリーの記事
2019/12/17
オーダースーツの生地を選んでいる時に見る「SUPER◯◯’s」という表記。
当店でオーダーされたお客様には、生地を選んでいただく際にご説明させていただくことの多いスーパー表記ですが、知らないという方も多いはず、、、スーツの生地を選ぶ際に気になった方もいるのではないでしょうか。
スーパー表記は、繊維の太さを表す数字です。
国際羊毛繊維機構(IWTO)とウールマークカンパニーという会社が発表したラベリングシステムとして定められ、現在ではウールの品質を表す言葉になっています。
つまり「生地の品質を世界で統一して見やすくしよう」というもので、これは全世界共通の表記になっています。
「スーパー120」「スーパー190」などと、スーパーの次にくる数字が高くなるほど、繊維の太さは細くなります。
このスーパー表記は誤解される方が多く、生地を選ぶ際に注意が必要です。
スーパー表記の数字が上がることで、細くなるのは繊維の細さです。
つまりスーツ生地を作る材料である羊の毛の細さを表しています。
ちなみに人間の髪の毛の太さは50ミクロンです。
スーパー表記 | 原毛の細さ |
---|---|
SUPER80’s | 19.5ミクロン |
SUPER90’s | 19.0ミクロン |
SUPER100’s | 18.5ミクロン |
SUPER110’s | 18.0ミクロン |
SUPER120’s | 17.5ミクロン |
SUPER130’s | 17.0ミクロン |
SUPER140’s | 16.5ミクロン |
SUPER150’s | 16.0ミクロン |
SUPER160’s | 15.5ミクロン |
SUPER170’s | 15.0ミクロン |
SUPER180’s | 14.5ミクロン |
SUPER190’s | 14.0ミクロン |
SUPER200’s | 13.5ミクロン |
SUPER210’s | 13.0ミクロン |
ここでよくある誤解なのですが、スーパー表記は、生地を構成する「縦糸横糸の太さ」を表しているものではありません。
縦糸と横糸を構成する「繊維の細さ」つまり羊の毛の細さを表しているのです。
これに対し、縦糸横糸といった糸の太さは「番手」という表記をします。
スーツ生地の品質表示に「番手」までが記載されていることは少ないのですが、大体60番手から80番手くらいまでが多いです。
つまり、スーパー表記や番手の正確な使い方としては、
「スーパー150sの繊維を使用して作られた75番手の縦糸横糸を使用した生地」
ということになります。
実際に、スーパー150の繊維を75番手(一般的にはかなり太い)の糸にして作られた生地でイギリスハリソンズのグランクリュコレクションなどが存在します。
当店ではスーパー130くらいの生地が一番人気。
中にはスーパー170やそれ以上の生地で作られるお客様もいらっしゃいます。
繊維は細いものの方が希少なこともあり、スーパー表記が高いほど、やはり値段も高くなってきます。
スーパー表記が高いことによる生地はどのようなスーツに仕立て上がるのでしょうか。
などです。
しかし、スーパー表記が高い、つまり繊維が細いということは、それだけデリケートな生地になるということ。
スーツを一着しか持っておらず、着回しができないという場合にはスーパー150以上のデリケートな生地はあまりオススメしません。
私たち仕立て屋は、お客様のスーツの着用する場面や頻度も考慮しますので、スーパー表記が高いものが必ずしも良い選択ということでありません。
毎日着用するようなビジネスウェアとして重宝するのはスーパー130くらいまででしょうか。
ウエディングやパーティー用の衣装でしたら、スーパー表記も高いものを選択し、エレガントさを演出してみてもいいでしょう。
または、上記のように希少で細いスーパー150sの繊維を75番手などという太めの糸にして織られた生地なども存在します。
スーパー表記の高い繊細な素材を丈夫な糸に仕上げていますので、いいとこどりの生地になっていますが、このような生地は非常に高価です。
これも特別なスーツを仕立てる際には、素晴らしい選択かと存じます。
様々な使用場面、ご要望などを組み入れ最適なスーツをテーラーにて仕立てていただければと思います。
この記事を書いたのは「木村駿平」
筆者「木村駿平」について
木村駿平をSNSでフォローするならこちら
某ファッション学校にて、レディースオートクチュールのパターン作成、縫製を専攻。
卒業後、「俺のTailor」に入社。
奥深い紳士服の世界に刺激を受けながら、日々勉強中。
趣味はワークアウト。自分のオーダースーツが着れなくなるほどの体型変化に気がかりながらも
週に3回トレーニングに費やす。サプリメント中毒者。