スタイリングテクニック
洋服において、男性の選択肢は狭いと言われます。
しかしだからこそ奥深いと考え、私達は着手であるお客様のパーソナリティを最大限に引き出す一着を仕立てる事に集中します。
かつて人々を魅了する数々のアートを生んだミラノ郊外の小さな町『ORENO』の様に、お客様にとっての唯一無二の存在になれる事を祈って。
この記事は「スタイリングテクニック」カテゴリーの記事
洋服において、男性の選択肢は狭いと言われます。
しかしだからこそ奥深いと考え、私達は着手であるお客様のパーソナリティを最大限に引き出す一着を仕立てる事に集中します。
かつて人々を魅了する数々のアートを生んだミラノ郊外の小さな町『ORENO』の様に、お客様にとっての唯一無二の存在になれる事を祈って。
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2017/12/09
日本では、だいたい一月の終わりから二月頃が一番寒い時期にあたるでしょうか?
みなさまその時期に合わせ、納期を逆算した11月12月のオーダーが多いです。
納品は暖房をつけた店内で行うため、フィッティング時は少し暖かいくらいですね。
ちなみに私の住む熊谷は、夏は日本一暑い町として有名になりましたが、冬もしっかり寒く、ちゃんと雪も降ります、、、、。
暑がりだとスタッフ内では有名な私ですが、12月ごろにはさすがにクローゼットからコートを出さなくてはいけませんね。
常連のお客様や以前にコートを作っていただいた方は、すでにお持ちのコーディネートを私たちテーラーは把握しているので、生地選びはそれほど難しくありません。
お好みの色や風合いを聞き、オススメの生地をご紹介させていただきます。
しかし、スーツは作ったことがあるけれど、コートのオーダーはしたことがないというお客様も多いです。
コートをオーダーしたことのないお客様で多いご質問が、
スーツはオーダーしたことがあっても、コートは既製品で買う人が多いのは、上記のような理由からなのではないでしょうか。
しかしスーツ同様、ジャストフィットのコートは、そうでないコートと比べ段違いの着心地が味わえます。
そこで、初めてコートをオーダーしても失敗しない「コートをオーダーするときのコツ」を書いていきたいと思います。
出来上がりの想像がつきづらいのは、オーダーメイドの一番の難所。
スーツは普段着ている方が多い分、コートよりも想像しやすいかと思います。
コートのオーダーで特にイメージしたいのは、着心地。
着たときのコートの重さや柔らかさなど、難しいと思います。
ここでポイントです。
コートのオーダーで、オーダー時と納品時で一番大きいギャップが、コートの重さです。
オーダーメイドでサイズがぴったりな分、肩に乗せるように着れるため、同じ生地を使用した既製品のものよりは軽く感じるかもしれません。
しかし、やはり着慣れない重さはストレスになります。
ですから、初めてのオーダー時は軽い生地を選ぶのをオススメします。
既製品ではトップコートと呼ばれるような、春先まで着れるくらいの軽さがオススメです。
重さを判断するには、目付けというものを参考にします。
一般的なコートの生地の目付けは500〜600gほどです。
春先まで着れる軽いものですと400g前後が丁度良いと思います。
軽い着心地のものでも、上質なウールのコート地を用意しておりますので十分暖かいです。
しかし、さらに防寒したいということであれば、素材を考えていきます。
400gの目付けのものより500〜600gほどの目付けのコート生地。
つまり、やはり重い生地の方が防寒性は高くなります。
防寒性と軽量さを兼ね揃えるためには、カシミヤを選ぶのもいいかもしれません。
カシミアは600gのウールと同等かそれ以上の防寒性を持ちながら、生地の目付け、重さは400gほどです。
しなやかさがあり、カシミヤ特有の光沢も高級感にあふれています。
当店で用意しているカシミヤは、カシミヤの中でも最高級とされる内モンゴル産の素材で作られていますので、一生もののコートになること間違いなしです。
ただしウールより高価な素材です。
色に関しては、スーツと同様に「ネイビー」か「グレー」が最も多彩に活躍してくれる間違いない色。
「ブラック」もコート生地で人気ですが、ややフォーマル向きな印象があります。
ビジネスシーンでのオススメはネイビーかグレーです。
もし、色合いが欲しい時は、ニットやネクタイなど、着まわしのきくアイテムの色を入れ、印象を変えてみてはいかがでしょうか?
納期はスーツと同様約一ヶ月ですので、寒さの厳しくなる一月から二月頃に着用していただくには11月、12月ごろのオーダーがちょうど良い時期です。
ゲイリーオールドマンの主演のスパイ映画、『裏切りのサーカス』でも、かっこいいコートの着こなしを見ることができます。
個人的にも大好きな映画。よかったら見てみてください。
この記事を書いたのは「木村駿平」
筆者「木村駿平」について
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某ファッション学校にて、レディースオートクチュールのパターン作成、縫製を専攻。
卒業後、「俺のTailor」に入社。
奥深い紳士服の世界に刺激を受けながら、日々勉強中。
趣味はワークアウト。自分のオーダースーツが着れなくなるほどの体型変化に気がかりながらも
週に3回トレーニングに費やす。サプリメント中毒者。