仕立て屋の提案
洋服において、男性の選択肢は狭いと言われます。
しかしだからこそ奥深いと考え、私達は着手であるお客様のパーソナリティを最大限に引き出す一着を仕立てる事に集中します。
かつて人々を魅了する数々のアートを生んだミラノ郊外の小さな町『ORENO』の様に、お客様にとっての唯一無二の存在になれる事を祈って。
この記事は「仕立て屋の提案」カテゴリーの記事
洋服において、男性の選択肢は狭いと言われます。
しかしだからこそ奥深いと考え、私達は着手であるお客様のパーソナリティを最大限に引き出す一着を仕立てる事に集中します。
かつて人々を魅了する数々のアートを生んだミラノ郊外の小さな町『ORENO』の様に、お客様にとっての唯一無二の存在になれる事を祈って。
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2021/02/23
当店の様なオーダー専門店をご利用頂く方の中では、ある意味で装いの【正解】を探している方も多いのはないでしょうか。
自分にはどんな色が似合うのか。
着用するシーン、季節ではどの様な装いをすれば良いのか。
自分に合ったサイズ感はどんなものなのか。
考えればキリがないものですが、そのお手伝いをするのがテーラーだと言えば何となく私達の仕事も理解して頂けるのではないかと思います。
いよいよ今年からは『この期間はネクタイはしないでもオッケーにしましょう!』なんていう古臭い【クールビズ】という大号令も終わり、小泉環境大臣からも『ネクタイを締めるかどうかは、一人ひとりが決める事が大事』と当たり前の事ですがようやく我々が待望んだ世界に突入した様にも感じます。
といっても、特に今までビジネスウエアはスーツくらいしか買った事がないよ、なんていう方は春夏の装いを何から初めてよいか迷っている方も少なくないのではないでしょうか。
結論から言いますと、まずは装いの肝となるパンツから揃えるのが正解です。
ちなみに、パンツ、スラックス、トラウザーズ、ズボン、全て同じ意味です。(笑)
話しが脱線しましたが、なぜならば自分が仕事で履きたいパンツが決まれば、おのずと上着をどの様にすれば良いかも決まってくるからです。
それとジャケットに比べれば少し安いので、新たにジャケパンスタイルに挑戦しようという方でも比較的オーダーでも手にしやすいのではないかと思います。
もしくはスーツをこれから揃えようという方でも、春夏用のスーツを持つことは四季の寒暖差も大きい日本ではとても重要となってきます。
通気性が良く、汗をかくこれからの季節でも気持ちの良い素材をしっかりとチェックしていきましょう。
合物なんて言われ方をする「綾織り」に対して、春夏の織物の定番は【トロピカル】と呼ばれる「平織り」になります。
ex.【William Halstead】Super120’s Wool 100%
先にご紹介した【トロピカル】と同様、「平織り」の組織に違いはないのですが、ハイツイストなどとも言われる〈強撚糸〉で出来ており、より強いハリコシ、通気性、防シワ性に優れた生地になります。
ex.【William Halstead】Wool 100%
少し前のブログで今シーズンの【カノニコのモヘア特集】なんて記事も書きましたが、【モヘア】も春夏の定番素材となります。羊の毛であるウールに対して、ツルッとしていて、光沢感が強いのが特長となります。
ex.【Harrisons / CAPE KID】Kid Mohair 60% Wool40%
動物系繊維のウールなどと違い、吸水性、速乾性に優れた【リネン】もまた春夏の装いの強い味方となります。よりカジュアルな装いに挑戦したい方にはオススメです。
ex.【Harrisons / SEA SHELL】Terylene55% Linen45%
パンツで言えばジーンズやチノパンの素材、【コットン】です。冬に着ないというわけではありませんが、こちらも春夏の定番素材です。
ex.【W.Bill / Pure Cotton】Cotton100%
やや光沢感もあって薄めの生地が多い【トロピカル】に対してハリコシが強く少し厚めでマットな質感の【フレスコ】。
どちらかにするかは悩ましいですが、春夏のビジネスシーンを考えるなら2,3本パンツ単品で揃えておくと使い勝手がよろしいのではないでしょうか。
パンツをこだわったら、シャツ、ジャケットと少しずつ揃えてゆくのも良いかと思います。
この記事を書いたのは「倉持悠也」
筆者「倉持悠也」について
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大学卒業後勤めた会社で上場、倒産、新会社の立ち上げという激流に流されたTwenties。
自ら城を築くべく、「俺のTailor」を立ち上げる。
しかし、経営者の道のりこそ激流だと気付いたRecentry。
趣味はサーフィン、出来れば南の島で時の流れに身を任せたい。