カジュアル
トレンドに左右されることなく、より個性を引き出すためのジャケット&パンツのスタイル。
ビジネスシーン、オフタイムのコーディネートの幅をより豊かにし、一味違う「オーダーメイド」ならではのサイジングと存在感を演出。
季節ごとに変化する素材を楽しめる、世界各国からセレクトしたファブリックを中心に、 ベーシックでクラシカルな色や柄からクリエイティブで独自性のある生地まで、豊かなコレクションを揃えます。
この記事は「カジュアル」カテゴリーの記事
トレンドに左右されることなく、より個性を引き出すためのジャケット&パンツのスタイル。
ビジネスシーン、オフタイムのコーディネートの幅をより豊かにし、一味違う「オーダーメイド」ならではのサイジングと存在感を演出。
季節ごとに変化する素材を楽しめる、世界各国からセレクトしたファブリックを中心に、 ベーシックでクラシカルな色や柄からクリエイティブで独自性のある生地まで、豊かなコレクションを揃えます。
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2020/02/13
人間の脳は、一日に使えるエネルギーが決まっており、それを「認知資源」と呼びます。
難しい判断や細かい大量の作業をすると、「認知資源」が使われていくと言われています。
そのように「認知資源」が使われ少なくなると、正しい判断などができなくなっていくのだそうです。
ビジネス・プライベートのどちらでも、朝、コーディネートを考えるのが苦痛という方も多いのではないでしょうか?
そのような悩みを抱えている方は、私たちテーラーにコーディネートを任せていただき、オーダーメイドにてトータルコーディネートさせていただくケースが多いです。
生地のデザインはもちろん、サイズ感のあっている服を着用するだけで、オシャレさだけでなく、清潔感や仕事のできる装いというものを、見る人、接する人に与えることができるからです。
さらに作った生地やサイズ感、デザインなどをテーラーにて保管しておりますので、次回のオーダーの組み合わせも、テーラーのスタッフが考えてくれます。
今回、膨大な素材やコードと共に、クライアントの要望を聞き考えながらサイトを作り上げる「ウェブデザイナー」のRingoさんからビジネスジャケットのスタイリングの依頼を受けました。
Ringoさんのオーダーから、普段の装いを、テーラーがどのようにして決めてくれるのか。本当に誰でも似合うコーディネートを選んでくれるのか。
納品後のお写真も含めながら、皆様に知っていただければと思います。
Ringoさんは「俺のTailor」のWebも手がける「Re:birth Design(リバースデザイン)というウェブコンサルティングの代表です。
リバースデザインでは、個人の経営者・起業家の方を中心にホームページやブログの制作・管理・更新作業・コンサルティングを行っています。
また、Ringoさんは情報発信者同士のコミュニティでもある「GuGulog(ググログ)」の開発者。
普段は起業家・経営者の方にブログを中心とした情報発信がビジネスをする上で重要だということを知ってもらうため、発信をサポートする活動・ブログ運営をされています。
ちなみに、名前の「Ringo」というのはアップル製品が大好きだから。
かのスティーブ・ジョブスは、いつも同じイッセイミヤケのタートルネックを着用していることで知られていますが、これも洋服選びに「認知資源」を使いたくないためと説明されています。
Ringoさんは「自分で選ぶよりもプロにしっかりとしたスタイリングをしてもらいたい」ということで依頼をしていただきましたが、Webデザインを作るのにより快適な環境を求めているのではないかと感じました。
Ringoさんから受けた依頼の内容のまとめ。
Webデザインだけでなく、コンサルタントとしてお客様と顔を合わせながら打ち合わせなどが多くなってきたことからも、ビジネスでも、普段でもジャケットが着回せたら良いとのこと。
どんな場面でも着まわせるビジネスジャケットというと、まずは無地のものというのがテッパンです。
しかし、Ringoさんもおっしゃる通り、ウェブデザイナーというクリエイティブなビジネスシーンでは、色柄あるワクワクするような生地で印象がつけたら良いなと思っていました。
「着まわしのきくコーディネート」「朝合わせる服というものをなるべく考えないように」合わせやすいような、かつ面白いジャケットを考えていきます。
まず最初に生地を決めるのですが、そのジャケットの生地のデザインや色味に関してのテーマとルールを決めていきました。
より快適で幅広い着こなしをしていただきたかったので、Tシャツでもワイシャツでも、ジーパンでもチノパンでもどのようなアイテムを合わせても違和感のないジャケット生地ということを大きなテーマに決めていきました。
好きな色味や柄を最初からお聞きして生地を差し出すのは簡単ですが、お好みだけで決めるのは、コーディネート、着まわしを考えると難しいです。
今回のようにテーマを決めることで、全てのオーダーでの統一感が出ます。
一週間着回す際に、統一感のある3着が並んでいることで、中に着るアイテムや履くアイテムを考えなくてもコーディネートが簡単にできます。
さらに、今後ジャケットを追加する場面でも、同じテーマの生地を選ぶことで、統一感を持ったままコーディネートの幅を出すことができますし、ガラッと気分を変えたい時も次のオーダーを考えやすいのではないでしょうか?
次に色味を決めていきます。
どのような色味にするか迷うことの多いカジュアルスタイルも、テーマがあることで、選択肢の中で選ぶことができます。
例えば、「暗めのトーン」や「パステルカラー」「チェック」「ストライプ」「無地」など、先ほどのテーマを踏まえつつ、生地を決めますのでコーディネートした時の統一感がさらに増します。
ファビオ(T.G. di Fabio)は1995年に、より気軽でファッション性の高い生地の提供を目指して設立された新進気鋭のブランド。時代に沿ったタイムリーなセンスと柔軟な発想で 常に新しい提案を示しています。
コルキスは日本が誇る毛織物の産地、愛知県は尾州産地で作られる生地ブランドです。国産ならではの安定した品質と、間違いないデザインは、ビジネスシーンでの素晴らしい活躍を保証してくれます。
マルゾットは創業者ルイジ・マルゾット氏が、1836年に北イタリアの毛織物工場に投資を始めたの始まりです。1950年代には衣料品生産も開始し、伊の名門生地メーカーを多数傘下に収める、巨大なグループ企業です。歴史の長い企業ならではのアーカイブデザインが特徴的です。
スーツやジャケットのシルエットを決める大きな要素として、中に着るシャツのサイズというのも非常に重要です。
今回3枚、Yシャツをオーダーしていただきました。
ネクタイを締める時と閉めない時、どちらも着用できるようにということでしたので、襟の開きが大きいカッタウェイカラーを選択しました。
Ringoさんの実際の仕事風景を撮影させていただきました。
納品時も合わせるネクタイなどの提案、結び方、着こなし方など、紳士服のプロならではのアドバイスもさせていただけます。
「着こなし方を知る」
これもテーラーで仕立てていただく大きなメリットの一つだと思います。
ファビオの珍しいひし形の織り柄が特徴的な生地にて仕立てたジャケット。
ゴールドのメタルボタンを用いた紺のブレザー仕様、いわゆる紺ブレをイメージし、アメリカントラディショナルのモデルを採用しました。
トラッドな紺ブレにしてはやや艶やかな生地の表情がポイントで、スタイリッシュなガジェットに溶け込むようなスタイルを意識しました。
ビジネスカジュアルで王道のジャケット生地というとホップサックの生地ですが、ブラウンの色味の生地を使用することで一味、合わせる小物によって二味以上変わるようなジャケットを意識して仕立て上げました。
かっちりともしていて、カジュアルさも演出されている万能なスタイリングは、季節問わず、どんな場面でも活躍してくれます。
生地だけ見ると、今回のコーディネートの中では一番エッジの効いたものに思えましたが、思惑通り、かなりお似合いになっているマルゾットのジャケット。
より私服感覚に近い生地ですが、艶やかで深みのあるグリーンのため、ビジネスシーンでも浮くことはありません。
前にあげたように、念入りなカウンセリングとテーマを決めたことによるメリットがよくわかるようなスタイリングになったのではないでしょうか。
いかがでしたでしょうか?
写真から、Ringoさんのスタイリッシュなお仕事中の雰囲気と柔らかな雰囲気をよりよく演出できたのがわかるかと思います。
さらっと考えずにどんなアイテムとも合わせやすい、そんなコーディネートができたのではないでしょうか?
「ジャケットを羽織ることで、オンオフの区分けがしっかりとできる」
これもビジネスカジュアルで重要なポイントだと思います。
「どんな装いでも大丈夫」だからこそ、客観的に色々な要素をまとめるテーラーでのコーディネートが必要なのではないでしょうか?
自由度の高いカジュアルスタイルのコーディネートもお任せ下さい。
ご協力していただいたRingoさん、ありがとうございました。
この記事を書いたのは「木村駿平」
筆者「木村駿平」について
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某ファッション学校にて、レディースオートクチュールのパターン作成、縫製を専攻。
卒業後、「俺のTailor」に入社。
奥深い紳士服の世界に刺激を受けながら、日々勉強中。
趣味はワークアウト。自分のオーダースーツが着れなくなるほどの体型変化に気がかりながらも
週に3回トレーニングに費やす。サプリメント中毒者。