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革靴の履き心地を決めるもの
革靴の履き心地を決めるもの
重要な足というパーツ
革靴を履くときに需要なものとして、デザインとフィッティングがあると思います。
今回はフィッティングについて。
足の長さ以外に、足裏のフィット感を考えたことはあるでしょうか。足裏の隙間は、歩行を不安定にするだけでなく、足を疲れやすくしてしまいます。
足裏の隙間の種類
人間はは主に、図でABCで表した足裏の三点で体を支えています。靴と足裏の隙間がどこにできてしまうかは、履く靴や人によって違います。
AからBの隙間
AからBの間に足裏の隙間があると、「O脚になりやすい」や「靴底の外側がすり減る」ということが起こります。
BからCの隙間
BからCの間に足裏の隙間があると、「外反母趾」や「足裏の痛み」を引き起こしてしまいます。
AからCの隙間
AからCの間に隙間があると、「冷え性」や「足のむくみ」「扁平足になりやすい」などが起こります。
このようにフィットしていない靴を履くことは、外反母趾や偏平足を招いてしまいます。そうなることで、筋肉が凝り固まり、骨盤が歪み、関節や腰の痛みにつながってしまいます。
上の図は、正しい足の運び方。これには足裏の確かなフィットが必須になってきます。
革靴の足裏をフィットさせるには
革靴の足裏をフィットさせる方法は主に二つ。
- インソールを入れる
- グットイヤーウェルト製法の革靴を履いてみる
1.インソールを入れる
1.インソールを入れることにより、土踏まずなどにクッションが入り、重心が安定します。踏み出しがスムーズになるだけでなく、歩くことによる疲労もある程度解消できます。ただ、インソール自体が、S.M.Lというサイズ設定がほとんどのため、サイズが合わない人にとっては適していないかも知れません。
2.グットイヤーウェルト製法の靴を履いてみる
2.次に、グットイヤーウェルト製法の靴を履くこと。そうすることで足裏にフィットした靴を手に入れることができます。それはグットイヤーウェルト製法の靴底の特徴にあります。
グットイヤーウェルト製法は、中底に写真のような「リブ」を入れます。このリブにアッパー(表の革)を縫い付けていくわけですが、このリブの盛り上がったところに、コルクを敷き詰めるのが、グットイヤーウェルト製法の特徴の一つです。
このコルクこそが、履き込むごとに増す足裏のフィッティングを生んでいます。コルクはクッション材としての働きのほかに履くたびに沈み、履く人の足裏にフィットしていくということです。
当店のオーダーメイドシューズは、コルクの他に革屑を入れることで、弾力性を増しています。
革靴の履き心地を決めるもの
ということで、今回は革靴の履き心地は靴底のフィットが重要というお話でした。
もちろん、靴底以外のフィッティングもオーダーメイドのため、確かなものです。これ以上ないフィット感は、多くのリピーターがいるほど。。。
当店のグットイヤーウェルトのオーダーメイドシューズ。気になった方はぜひお問い合わせください。