スタイリングテクニック
洋服において、男性の選択肢は狭いと言われます。
しかしだからこそ奥深いと考え、私達は着手であるお客様のパーソナリティを最大限に引き出す一着を仕立てる事に集中します。
かつて人々を魅了する数々のアートを生んだミラノ郊外の小さな町『ORENO』の様に、お客様にとっての唯一無二の存在になれる事を祈って。
この記事は「スタイリングテクニック」カテゴリーの記事
洋服において、男性の選択肢は狭いと言われます。
しかしだからこそ奥深いと考え、私達は着手であるお客様のパーソナリティを最大限に引き出す一着を仕立てる事に集中します。
かつて人々を魅了する数々のアートを生んだミラノ郊外の小さな町『ORENO』の様に、お客様にとっての唯一無二の存在になれる事を祈って。
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2017/01/26
皆様こんにちは。
ここのところ続いた寒波も通り過ぎ少し暖かくなってきましたね♪
当店では少しづつ次のシーズンの生地の仕入れが進んでおりますが、いかがお過ごしでしょうか。
さて。本日もお客様のお悩み相談からブログを書かせて頂ければと思います(^^)
先日ご来店頂きました顧客様からはこんな相談が。
『昔からスラックスの膝裏あたりが擦れてきちゃっていつも先にダメになっちゃうんだよね。これなんか補強出来ないですか?』と。
まず、これは非常に珍しいご相談でした。
いわいる【股ズレ】による破れや劣化はよくお話しにあがるご相談なのですが、膝裏しかもふくらはぎの裏あたりが擦れて透けてきてしまうというは初めてのご相談です。
基本的にスーツの素材はウール(羊の毛)で出来ているのは皆様も知るところかと思いますが、優れた様々な特性を持ちつつも、ウールは濡れた(湿った)状態で擦れることに弱い素材です。
ウールの優れた特性についてはこちら。
そこで私が思ったのは、脚を組み替える時にふくらはぎの裏あたりが擦れるので良く脚を組み替えるのかなぁと。そんな事はないだろうとも思いつつも聞いてみました。
そうすると、生活習慣に思いを巡らせたお客様が、『そういえば職場の椅子に座っている時に癖で脚を後ろにもっていくだよね、それが原因かもしれない。』というのです。
要するに、座った状態で脚先を背中側にずらしてつま先で支えいる状態です。
これには私も正直驚きです。はたしてそんな事でそんなに擦れるか?と。
ただ、お客様のお話しを聞いていて納得しました。
お客様は士業の方でいわいるデスクワークが多いご職業。しかも繁忙期になると毎日終電近くまで働いていて、スーツも2,3着で回している事が多いというのです。
おそらく椅子の素材も擦れやすい素材だったのかと想像出来ますが、スーツも過酷な環境に置かれていたのだと思います。
結局、補強や耐久性のある生地のご提案はしてみたものの、生活習慣を直せば良いとの事でお客様いつも通りのご注文をして帰られました。
当たり前だからと普段何気なく着ているスーツですが、痛み具合等でそんな事も分かってしまうのかと再認識させられた出来事でした。
考えて見ると私の場合、左襟元あたりが汚れる事が多いです。
こどもを抱っこした時に拭かれる鼻水ですね。笑
お客様に気づかれると非常に恥ずかしいので、私も気をつけようと思います。笑
という事で、スーツを通して皆様も生活習慣を考えてみてはいかがでしょうか?
追記:カシミア等の素材を着られる方や衣服の痛みが気になる方は、普段使う椅子を革製にすると擦れがだいぶ少なくなります。
この記事を書いたのは「倉持悠也」
筆者「倉持悠也」について
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大学卒業後勤めた会社で上場、倒産、新会社の立ち上げという激流に流されたTwenties。
自ら城を築くべく、「俺のTailor」を立ち上げる。
しかし、経営者の道のりこそ激流だと気付いたRecentry。
趣味はサーフィン、出来れば南の島で時の流れに身を任せたい。