雑談
洋服において、男性の選択肢は狭いと言われます。
しかしだからこそ奥深いと考え、私達は着手であるお客様のパーソナリティを最大限に引き出す一着を仕立てる事に集中します。
かつて人々を魅了する数々のアートを生んだミラノ郊外の小さな町『ORENO』の様に、お客様にとっての唯一無二の存在になれる事を祈って。
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洋服において、男性の選択肢は狭いと言われます。
しかしだからこそ奥深いと考え、私達は着手であるお客様のパーソナリティを最大限に引き出す一着を仕立てる事に集中します。
かつて人々を魅了する数々のアートを生んだミラノ郊外の小さな町『ORENO』の様に、お客様にとっての唯一無二の存在になれる事を祈って。
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2018/08/15
このブログ、特に木村のブログを見て頂いている方は、私がビールが好きなことを知って頂いているようで、来店されたお客様にビールの話から始まるオーダーというケースも少なくありません。
ビールの話をするだけで、喉が乾きますね、、、暑い日が続きますが、こんな時にビールをゴクゴク、最高です。
さて、テーラーでは、秋冬物の仕入れが始まっており、すでに何着か秋冬に向けてのオーダーも頂いています。
そんな時、冬に飲んだ絶品のビールを思い出しました。
ドクロが印象的なラベルのビール。
「ブラック・ダムネーション」という名のベルギーのビールです。
このビールの背景には、ベルギービールの評論会にて、宇宙一のビールと評された「ブラックアルバート」というビールがあります。
ブラックアルバートを、様々な醸造方法にて作り変えるような工夫をされたシリーズがブラック・ダムネーション。
醸造方法の違いによって1から5までの種類があります。
左からブラックアルバート。ダムネーションの1.2.3.4.5。
私が実際に飲んだのは、3と5。
アメリカでは大瓶が約300ドルくらいで取引されるほど、プレミア度・人気の高いビールです。私が飲んだお店では15000円くらいしていた気がします。
特に美味しかった5に関してはアルコール度数26%。(ここ最近ビールのアルコール度数も高アルコール度が流行っていますね。)
ブラックアルバートへの工夫は「バーボン樽にて一年熟成させ、アイスボック(ビールを凍らせて上澄みのアルコール度数の高い場所を使用する)による26%の高アルコールを作り上げる」というもの。
とろりとした飲み口と、圧倒的な濃さが特徴的。一口目には、カカオやチョコレートなどのビターな甘さと樽の芳醇な香り。アニスを思わせるようなアロマの香りも感じられます。だんだんとビールの温度が上がってくると、醤油とたとえたくなるような甘辛さの後にホップの苦味、最後にアルコールに由来する辛めな味わいを楽しめます。このような濃いビールならではのどっしりとした複雑さ、楽しかったです。
脳みそに直接流されているような味の濃さと旨味。なるほど確かに宇宙一でした。
ビールというより、ウイスキーやブランデーかのような一品。
まだ飲めるところはあるのでしょうか。。。
私はデリリウムカフェというところで飲みましたが、見つけたら絶対オススメです。
スーツの生地にも、通常の生地作りの途中に加工を加えることによって表情を大きく変えるものがあります。
冬の定番生地「フランネル」です。
フラノ、ネルとも呼ばれるこの生地ですが、織られて生地になってから「縮絨」という生地を縮める加工を施します。
織られた生地を、洗いにかけたり熱を加えプレスすることで、フェルト化させる加工を「縮絨」と言います。
縮絨により分厚く温かみのある風合いに仕上がった生地をさらに起毛させ、保温力を高めたものをフランネルと言います。
ブランドによっては、織られる前の糸の段階で、湿度管理された部屋にて1年ほど寝かせ、糸をリラックスさせるという作業をするところも、まさに熟成です。
素材の表情が分かりやすいフラネルなどの生地こそ、手間をかけることによる品質に格差があります。
信頼されているブランドのフランネルと比較するとすぐにその違いがわかるほどです。
代表的なフランネル素材のブランド、英国フォックスブラザーズの生地。
英国王室も使用する冬を代表するスーツ生地ブランド、フォックスブラザーズ、仕立てる価値ありです。
今年の冬のスーツ、お迷いであれば、フランネル素材を使用し仕立ててみては如何でしょう。
暖かな装いにて、冬の濃いビールをゆっくりと、良さそうですね。
この記事を書いたのは「木村駿平」
筆者「木村駿平」について
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某ファッション学校にて、レディースオートクチュールのパターン作成、縫製を専攻。
卒業後、「俺のTailor」に入社。
奥深い紳士服の世界に刺激を受けながら、日々勉強中。
趣味はワークアウト。自分のオーダースーツが着れなくなるほどの体型変化に気がかりながらも
週に3回トレーニングに費やす。サプリメント中毒者。