ベルベットの生地について
ベルベットの生地について
この時期のジャケットなどでご注文のあるベルベットの生地、高級感のある生地として有名です。
さて、このベルベットの生地。ケアの仕方や織り方など、以外に知られていないと思うので今回ご紹介します。
ベルベットの作られ方
男女問わず、フォーマルな装いとして扱われることの多いベルベット。
発祥の地イタリア語ではヴェッルートと呼ばれ、日本ではビロードという呼び名が有名です。
生地の表面を起毛したパイル織物(タオルなどの毛のある織物)の一種で、2枚の生地の間にパイル糸を織り込み、その間をカットしたものを言います。
このカットするという工程は意外と知られていないのではないでしょうか。
つまり、二重でおられた生地をナイフで半分にして作られます。
コーデュロイやベロアとの違い
ベルベットに似た風合いの生地で、コーデュロイとベロアという生地を聞いたことがあるでしょうか。
コーデュロイパンツなどで使用され、ベロアはドレスなどが多いでしょうか。
コーデュロイは織り方やカットされる工程はベルベットと一緒なのですが、たて糸を密にしよこ糸を2本以上または太い糸で織る、またはその逆でおられ、カットされることにより、このコーデュロイ特有の畝ができます。
ベロアは、ベルベットと似ており区別が難しいとされますが、ベルベットが二つの生地を裁断し起毛を見せるのに対し、ベロアは生地自体を起毛加工することが多いです。
作られ方もベルベットが織物に対し、ベロアは編み物であることが多いです。編み物は伸縮性が高いので、ベロアが女性のタイトなドレスや、ルームウェアでよく使用される理由の一つでもあります。
ベルベット生地の扱い方
ベルベットは、毛羽が寝てしまうとそこの表情が変わり、見え方に違和感を生んでしまいます。
ですから、普通のスーツなどの生地よりもお手入れが重要になってきます。
アイロンのスチームをかけてあげることにより、毛羽を立たせることができます。長時間座ったりして、毛羽が寝たときはスチームをかけましょう。
またホコリが溜まりやすい素材なので、スーツ同様、着用後は優しく丁寧にブレッシングしてあげましょう。