紳士服にまつわる用語集
洋服において、男性の選択肢は狭いと言われます。
しかしだからこそ奥深いと考え、私達は着手であるお客様のパーソナリティを最大限に引き出す一着を仕立てる事に集中します。
かつて人々を魅了する数々のアートを生んだミラノ郊外の小さな町『ORENO』の様に、お客様にとっての唯一無二の存在になれる事を祈って。
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洋服において、男性の選択肢は狭いと言われます。
しかしだからこそ奥深いと考え、私達は着手であるお客様のパーソナリティを最大限に引き出す一着を仕立てる事に集中します。
かつて人々を魅了する数々のアートを生んだミラノ郊外の小さな町『ORENO』の様に、お客様にとっての唯一無二の存在になれる事を祈って。
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2017/11/11
今回お客様にカジュアルシーンでの着用のため仕立てたジャケット。
最大の特徴でもあるアンコン仕立てについて少し詳しく触れていこうと思います。
アンコンとは、アンコンストラクティッドの略。
非構築的な仕立てのことを指します。
通常ジャケットには裏地を始め、毛芯、接着芯など、表には見えない様々な素材を裏に入れますが、それを省いた仕立てということです。
袖裏を捲った時に迷彩の柄が見えるようにしたいというご要望がありましたので、写真のジャケットは、正確にいうと袖の部分にだけ裏地を配した「半裏仕立て」です。
仕立て栄えの良さを左右する裏の素材たち。それを使用せず、綺麗に仕立てることは容易ではありません。つまりアンコン仕立ては、より高度な技術が詰まっています。
このジャケットをオーダーされたお客様は普段からジャケパンなどのカジュアルビジネススタイルでのお仕事を好まれる方ですので、カーディガンやパーカーのようにさらっとジャケットが着れるということにとても喜んでいただきました。
見返しという裏に来る表地の部分があります。
当店のアンコン仕立ては「大見返し」といい、その見返しの部分が大きい贅沢なものになっています。
(下の写真は通常の見返し。上のジャケットの見返しと比べると大きいのがわかります。)
裏地や接着芯を使わない代わりに、見返しを大きく設計することにより、前の見頃に適度な厚みと美しいドレープ、シルエットを保ち、脱いだ時も見た目がいいです。
裏側に隠されたこだわり、次作るジャケットはアンコンでいかがでしょうか。
この記事を書いたのは「木村駿平」
筆者「木村駿平」について
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某ファッション学校にて、レディースオートクチュールのパターン作成、縫製を専攻。
卒業後、「俺のTailor」に入社。
奥深い紳士服の世界に刺激を受けながら、日々勉強中。
趣味はワークアウト。自分のオーダースーツが着れなくなるほどの体型変化に気がかりながらも
週に3回トレーニングに費やす。サプリメント中毒者。