紳士服にまつわる用語集
洋服において、男性の選択肢は狭いと言われます。
しかしだからこそ奥深いと考え、私達は着手であるお客様のパーソナリティを最大限に引き出す一着を仕立てる事に集中します。
かつて人々を魅了する数々のアートを生んだミラノ郊外の小さな町『ORENO』の様に、お客様にとっての唯一無二の存在になれる事を祈って。
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2017/11/03
生地には目付というものが存在します。目付とは生地の重さのこと。
生地の品質を判断する材料の一つとして表されていますが、目付の意味を知ることで、着用するシーズンに合った生地選びをすることができます。
生地の目付について
スーツに生地として使用されるウールの生地は150~155cm幅の生地がほとんどです。
目付とは、150cm×1mあたりの重さのことを言い、品質表示の欄には、「250g/m」などと表示されます。
この生地の場合1メートルあたり250gの目付となっています。
生地ブランドが自社で作った生地の見本など、例えばイギリスのハリソンズには、世界中で使用されるためか、グラム単位とオンス単位の両方が見られます。
スーツは一般的に上下で3.2m使用します。
オールシーズン用で「250g/m」の目付の生地を使用すると、生地だけでは約800gの重さしかないということです。
裏地とボタンなどをつけても1000gと少しくらいでしょうか。
このことからわかることは、スーツの生地が良いものだから軽く着心地が良くなるのではなく、それはフィット感によるものということです。
特に、ジャケットでは肩や、胸周りなどのフィット、パンツでは腰骨の上に乗るようなウエスト周りのサイズが重要です。
オーダーメイドの確かなサイズ感が、スーツの軽さを産み、快適さを得ることができます。
目付けによって、季節ごとに適した生地を見分けられます。
業界では、春夏生地の目付は240g以下、秋冬生地は260g以上とされています。
この間の目付、つまり250〜260gの目付がオールシーズンなどと表記されます。
生地の作られる地域によって、オールシーズンと呼ぶ目付が違います。
例えば、上でご説明したように、イタリア、ロロピアーナのオールシーズン生地、フォーシーズンズの目付は250g/mです。
一方イギリス、ハリソンズのオールシーズン生地、リージェンシーは、280g/mほどあります。
これは、イギリスが緯度が高く年間の気温が低いことから、イタリアに比べオールシーズンの目付の感覚が違うことなどがあります。
コートに使用される生地は、450g以上のものが普通です。
ちなみに生地に使われている素材がカシミアなどの繊維自体が軽量の場合、同じ保温力で軽いコートが仕立てられます。
この軽さがカシミアが人気の理由の一つでもありますね。
ちなみに、デニムやティシャツはオンスと表記される場合が多いですが、これも目付けの一つです。
ちなみに15オンス表示の場合、目付けは約509g。
デニムの耐久性が高い理由の一つは生地が厚く、目付が重いということです。
この記事を書いたのは「木村駿平」
筆者「木村駿平」について
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某ファッション学校にて、レディースオートクチュールのパターン作成、縫製を専攻。
卒業後、「俺のTailor」に入社。
奥深い紳士服の世界に刺激を受けながら、日々勉強中。
趣味はワークアウト。自分のオーダースーツが着れなくなるほどの体型変化に気がかりながらも
週に3回トレーニングに費やす。サプリメント中毒者。