仕立て屋の提案
洋服において、男性の選択肢は狭いと言われます。
しかしだからこそ奥深いと考え、私達は着手であるお客様のパーソナリティを最大限に引き出す一着を仕立てる事に集中します。
かつて人々を魅了する数々のアートを生んだミラノ郊外の小さな町『ORENO』の様に、お客様にとっての唯一無二の存在になれる事を祈って。
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洋服において、男性の選択肢は狭いと言われます。
しかしだからこそ奥深いと考え、私達は着手であるお客様のパーソナリティを最大限に引き出す一着を仕立てる事に集中します。
かつて人々を魅了する数々のアートを生んだミラノ郊外の小さな町『ORENO』の様に、お客様にとっての唯一無二の存在になれる事を祈って。
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2017/06/26
皆様こんにちは。
久しぶりにブログを書かせて頂きます店主の倉持です。
近頃ブログはフィッターの木村が頑張ってくれておりますが、今後ももちろん私も時折ブログを書かせて頂きますのでよろしくお願いします^_^
さて、最近は当店も新しいプロジェクトに関わらせて頂いたり、昔からお世話になっている先輩や顧客様から暫くぶりの受注を頂いたり、いろいろなところに出張販売も行かせて頂いております。
そんな中、やはりこの仕事の”ビスポーク”(仕立て屋が顧客と話し合いながら一着の服を作り上げる)という事の難しさ、深さに勉強させられます。
先日、あるプロジェクトに携わらせて頂く中で先方のプロジェクトの責任者さんから『かっこいいスーツにして欲しい』具体的には『ナロータイ(幅の細いネクタイ)』を合わせる様なスーツを希望というお話しをしかも別の方を通して頂きました。
しかし、話しを勧めていく中でそのスーツを着用する設定は”政治家”しかも生粋の良家に育ったという役どころ、これナロータイを合わせる様なモードなイメージとは離れているわけです。
ただ、そこには”役の設定”もあるわけです。良家に育ったお坊ちゃまタイプなのか、それとも良家に育ったからこそくる反発タイプなのか、結局のところどういうイメージを出したいのかという事です。
もちろん私共も仕立て屋としての”答え”を持ち合わせておりますが、これが何人もの方がそのプロジェクトに関わるとなると難しい、それぞれが持っているイメージが違うのです。
例えば、本場のイギリスやイタリアの仕立て屋ではそれぞれが自社が自身を持っているスタイルを掲げ、顧客にもそのスタイルが認知されて顧客は自分が気に入っているスタイルを持っているお店に行った上で”ビスポーク”をする。それだからそんなにお互いのイメージに狂いがない。
ただ、日本ではそれがどこまで浸透しているでしょうか?
最近では若い方の間でもオーダースーツは当たり前になって来ており、”ある程度”こうしたいというイメージがある方はいらっしゃいます。
しかし、明確に伝えられる人なんて殆どいません。当たり前ですよね?
お客様は仕立て屋ではないですし、よっぽどの”量”と”種類”に触れていいない限り自分のスタイルなんて出来上がっていないからです。
お客様の言葉を鵜呑みにしすぎるのも仕立て屋の責任、言葉の意図を紐解くのも仕立て屋の力量だなと感じたわけです。
そんなわけで今後俺のTailorは昔から考えていたある独自のシステムを構築していきたいと思います。
今日はちょっと面倒くさいお話しになってしまいましたかね。。。
といっても、そのプロジェクトの紐解きはもう出来たのでご安心を。
そんなわけでブログのタイトルはちょっと大袈裟ですが、故スティーブ・ジョブスも言ったとされる言葉にしてみました。
お客様にとっての『かっこいい』、似合うスーツをもっと作っていける様に頑張って参ります。
写真もなく長文失礼致しましたm(_ _)m
この記事を書いたのは「倉持悠也」
筆者「倉持悠也」について
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大学卒業後勤めた会社で上場、倒産、新会社の立ち上げという激流に流されたTwenties。
自ら城を築くべく、「俺のTailor」を立ち上げる。
しかし、経営者の道のりこそ激流だと気付いたRecentry。
趣味はサーフィン、出来れば南の島で時の流れに身を任せたい。