紳士服にまつわる用語集
洋服において、男性の選択肢は狭いと言われます。
しかしだからこそ奥深いと考え、私達は着手であるお客様のパーソナリティを最大限に引き出す一着を仕立てる事に集中します。
かつて人々を魅了する数々のアートを生んだミラノ郊外の小さな町『ORENO』の様に、お客様にとっての唯一無二の存在になれる事を祈って。
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洋服において、男性の選択肢は狭いと言われます。
しかしだからこそ奥深いと考え、私達は着手であるお客様のパーソナリティを最大限に引き出す一着を仕立てる事に集中します。
かつて人々を魅了する数々のアートを生んだミラノ郊外の小さな町『ORENO』の様に、お客様にとっての唯一無二の存在になれる事を祈って。
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2016/11/26
みなさんこんにちは。
年末も大詰めというところですが、少しばかりスーツについて書かせて頂きます。
『本切羽』とか『袖口本開き』とか言われるオーダーメイドなら必ず出てくるこのオプション。
みなさまはなんだかご存知ですか?
とはいってもその名の通りなんですが、スーツの上着の『袖が開ける』というオプションなんです。
はい?袖が開ける?袖なんて普段開きませんけど?
そう思ったあなたは私の思うつぼです。笑
現代では殆どスーツの袖はまくらないですよね?
ただ昔は違ったわけです。スーツのルーツでもあるヨーロッパでは、その昔スーツの下に着るシャツは下着と考えられていました。
というよりも、話は少し脱線しますがその頃のヨーロッパでは現在のYシャツにあたる物は本当に『下着』でした。
(それゆえにスーツは元々3つ揃え[ベスト付き]で着るのが普通でもありました。)
こんな感じで前後をふんどしの様に留めてパンツも兼用していたわけです。
要するに、その頃の男性は全員ノーパンスタイルということです。
この時代の名残から現在でもシャツの裾が弓型にカットされているというのは私も最近知りました。
話しを戻しまして、こうなってくると上着を公の場で脱ぐ者は変質者。御法度という事だったわけですね。
そこで考えられたのが『袖を開いてまくれるようにしよう』ということなんです。
袖が開ける事で、お医者様なんかは上着を着たまま診察、診療が出来たわけです。
現在では縫製の意味でも手間がかかる事、そして切羽付きに対して袖の長さの直しが効きづらいことからオーダーメイドのこだわりの一つとなって残っているわけです。
私としてもこのオプションはおススメする事がありますが、それはなによりも穴がかり(ボタンホール)がしっかりされるので見た目的にもオーダーメイド感を出す事が可能になるんです。
糸色を変えたりするのであれば、なおさらというわけですね。
ということで、こだわりたい方にはおススメのオプションでした。
この記事を書いたのは「木村駿平」
筆者「木村駿平」について
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某ファッション学校にて、レディースオートクチュールのパターン作成、縫製を専攻。
卒業後、「俺のTailor」に入社。
奥深い紳士服の世界に刺激を受けながら、日々勉強中。
趣味はワークアウト。自分のオーダースーツが着れなくなるほどの体型変化に気がかりながらも
週に3回トレーニングに費やす。サプリメント中毒者。